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朝夕は涼しく、昼は未だ陽射しが強い、ここは小高い丘陵地帯で昔の言葉で分類すれば野良となる。野良に集まり畝を立てて種をまき、ときどき水をかけてやると1ヶ月後には青々とした元気な野菜が葉を茂らすこととなる。ここでは芽生え・育ち・実る循環が見える、こんな自然の在り方を平和と言うんだろう、自然の中で野良仕事を楽しんでいると、爽やかな秋空は広がり、季節は繰り返し未来永劫続くはずだ、と考える。
野良仕事の「野良」は、小高い丘陵地帯を意味する言葉だと古代学専門の学者に教わった。 昔から人は、採集し狩りをして、栽培し飼育し、加工してそれを食べて生きてきた。陽射しがあり動植物の育つ環境があれば、そこに人は住み、労働して、生活の輪を広げ人の集まる場所となった。今では、耕運機が働き便利になったが、野良には変らない生活のリズムがある。 田舎が守り続けた共同社会には四季折々の田舎の祭りがあり、野良仕事をするということは、共同生活で共通の富を分け合おう、地域の力を集めて安全な社会を築こう、ということだった、はずである。秋風の吹く野良にはそんな豊かさが背景にあったんだと思っている。 アメリカフロンティア時代を描いた昔の西部劇を見ていると、開拓者はインデアンと戦い、保安官は悪党と戦い、市民社会を守る素朴な仕組みがあった。みんなで共同して牛を育て、やがて畑を開き、収穫祭を兼ねた集まりでは子牛を焼いて、みんなで酒を回し飲みをしている長閑な場面である。 世界は9・11を機に、豊かな国と貧しい国とが憎悪をもって向きあい、自爆という人間爆弾ゴッコで恐怖を演出しているかに見える。命を捨てよと教える神がいて、命を引き換えに神のしもべになりきるとは悲惨な時代だ。人間社会が過激な夢を見なければよいがと不安に思うし、足りない教養で頑張る独裁者もいないわけじゃないから、未だ不安の材料は世界中たくさんある。 地上のはろばろ、丘陵地の広がる眺めの良い土地に集まり、野良仕事で汗を流したらよい。 秋風は心地よい、と悟れば良い。かっての古代社会が築いた一人ではなくみんなで作る今日の糧のために。
by yilai3
| 2009-09-16 09:28
| まほろば
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