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野に置かれたお地蔵さんが、信仰の中で位置づけられる場所も存じません。 だから、信仰とは切り離された存在でいるお地蔵さんについて不敬を働くことも 粗末に扱うことも考えておりませんが、お地蔵さん個々の資質というか、可愛い から可愛がる、見つめる対象として存在すれば、それは良いことと思っています。 天上天下唯我独尊を唱えた釈迦と違って、どこまでも平たく優しい存在に見える。 見えたままのお地蔵さんを見ていると、相田光男さんが柔らか太めの姿で描けば とても気持ちが豊かになります。険しい顔の像、それはお地蔵さんらしくない、と かってに反応しています。出来ることならば、お地蔵さんも仏さんも優しいお顔で 路傍に立ち、人を正しく導き、家を照らし家系の末を見守るお姿を考えています。 利益誘導では申し訳ないが柔らかなお顔に品を保ち、おごそかにして佇み、笑み を絶やさないお地蔵さんであれば輝いた存在として大事にされていくだろうと思い、 そこには春の雲が天をゆっくりと漂うような静かな時間が流れて、人はその気配で お地蔵さんの存在を知り、あるがままの優しい存在としてお地蔵さんと向い合う。 楽しい人も悲しい人も我儘な人も誰かと話したい孤独な人も、と考えていました。
by yilai3
| 2010-06-03 19:33
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