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一瞬どうつくるんだろう、とその紙を張った竹ヒゴの膨らみを眺めて話す。 そして昔をすっかり思いだしている、提灯屋のこと、竹屑と紙クズを作る、 竹ヒゴや紙や型枠となる木型のこと、1日そこに座り提灯を作り続けた人、 提灯屋の職人が手作業を繰り返しては形を変える、鮮やかな手つきのこと。 板張りの作業場はつるつるに磨かれ作業の道具と紙や竹ヒゴで溢れていた。 子どもの日、提灯屋を父親に持つ友とそこで過しいろいろの遊びを覚えた。 大人となり不幸な話を伝え聞いたその友はもういない、記憶は薄れ忘れた。 だが古いものには古い思い出が張り付いていて、昔を思い出すこともある。 竹ヒゴで竹の鳥籠をつくる、目白の磨り餌を作る、将棋盤の前で考える顔、 子どもたちは集まり、肥後の守を上手にも下手にも操り、1日遊んだこと。 記憶のねじが巻かれると、小さな動作や息遣いまでもろもろ思い出される。
by yilai3
| 2010-06-08 20:13
| まほろば
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